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右の万葉集の「茨の末(うまらのうれ)」のウマラはノイバラの古名である。
ノイバラの名称は本草綱目の「野薔薇」の漢名からきたものである。
現在の西洋薔薇が日本に輸入されたのは江戸時代だから、右上の『源氏物語』抜粋の、
「階段の下の薔薇が」
の薔薇とはノイバラのことである。 |
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階段の下の薔薇がほんの少しだけ咲いて、春秋の花盛りよりもしっとりと風情のある頃なので、人々はくつろいで管弦の遊びを楽しまれる。
三位中将が源氏の君に盃(酒)をすすめられる。
それもがと けさひらけたる 初花に おとらぬ君が にほひをぞ見る
(それを見たいと 今朝花開いた初花に劣らないあなたの美しさですね)
源氏の君は微笑んで盃をお受けになる。
時ならで けさ咲く花は 夏の雨に しをれにけらし にほふほどなく
(季節はずれの今朝咲いた花は夏の雨で萎れたらしい 咲き匂う間もなく) |
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[賢木] |
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三澤憲治訳『真訳 源氏物語』から抜粋 |
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道の辺の 茨の末に 延ほ豆の からまる君を はかれか行かむ
(道ばたの 茨の先に 這いまつわる豆の蔓のように まつわりつくあなたと 別れ ていくのか)
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丈部鳥(巻二十―四三五二) |
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