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Sparganium erectum L.subsp.stoloniferum Hara |
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ミクリは、池や沼などに生え、葉は線形で長く、高さ1メートルくらいになる。夏に、球状の頭状花をつけ、枝の上部に雄花、下部に雌花がつく。実は先がとがり、基部が楔 形をしているが、集合した形が栗のイガのようだから、実栗とも書く。
漢方では生薬・三稜(さんりょう)と呼ぶ。
ミクリの茎を裂いて干したものを編んで作った簾を、「三稜草の簾(みくりのすだれ)」という。 |
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源氏の君はこういう場合の手紙なので、誠実に、もっともらしくお書きになって、 その最後に、
「このように申し上げるのを、
知らずとも 尋ねてしらむ 三島江に 生ふる三稜の すぢは絶えじを
(今はわたしを知らないでも誰かに尋ねてみればわかるはずです 三島江に生えている三稜の筋のように、あなたとわたしは深い縁でつながっているのですから)」
と書いてある。 姫君は、
数ならぬ みくりやなにの すぢなれば うきにしもかく 根をとどめけむ
(数にも入らないわたしは どういう縁で 三稜が根をおろすように この憂き世の中に生まれ てきたのでしょう) |
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[玉鬘] |
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三澤憲治訳『真訳 源氏物語』から抜粋 |
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