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藍といえば、
青は藍より出でて藍より青し
という中国の思想家、荀子(じゅんし)の言葉を思い出す。意味は、青色の染料は草の藍からとるが、それはもとの藍草より青い、ということで、弟子が師よりも優れていることのたとえである。
この染料に使われた藍も、化学合成したインディゴ染料が発明されて以降は、あまり栽培されなくなった。M.A.C Gardenでは、四国の一部で栽培されるだけの希少種の蓼藍を栽培している。
藍染の色は、その濃度によって、藍色(あいいろ)、水縹(みはなだ)、浅縹色(あさはなだいろ)、深縹色(こきはなだいろ)、紺縹(ふかきはなだ)などになる。藍染めは濃くするとやや赤味を帯びるからである。
藍はビルマ原産で、古く中国から渡来したが、漢名の藍は、蓼藍(たであい)、菘藍(たいせい)を総称する。 |
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菖蒲襲の衵に二藍の羅の汗衫を着ている女童は、西の対から来たのだろう、感じのいい物慣れた者ばかり四人で、下仕えは樗(初夏に咲く栴檀の古名 薄紫色)の裾濃の裳に、撫子の若葉の色をした唐衣は、今日の端午の節句にちなんだ装いである。 |
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[螢] |
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大将は、この若君を、
〈まだよく見たことがなかった〉
と思われて、若君が御簾の隙間から顔を出した時に、花の枝の枯れ落ちたのを取って、見せながら招くと、若君は走って来られた。二藍の直衣だけを着て、とても色白で光るほど可愛らしいところは、宮たちよりきめこまかく整っていて、まるまると肥えていて美しい。 |
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[横笛] |
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三澤憲治訳『真訳 源氏物語』から抜粋 |
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