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Allium schoenoprasum var. foliosum |
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源氏物語の少女の巻で、
浅葱にて殿上に還りたまふを、大宮は飽かずあさましきことと思したるぞ、ことわりにいとほしかりける。
(若宮が六位の浅葱姿で宮中にお帰りになるのを、大宮があきれたことだと不満に思っていらっしゃるのももっともで、気の毒なことである)
とある浅葱(あさぎ)とは、ネギの葉の白みがかった青色の薄いもので、六位の袍の浅緑色のことである。
ここでネギではなく、ネギよりも色の薄いアサツキを紹介しているのは、理学博士の廣江美之助氏が『源氏物語の庭』という冊子の中でアサツキを源氏物語の草木の中に入れていらっしゃり、それを踏襲したからである。
アサツキは、平安時代の大切な食用野草だったらしい。 |
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若宮が六位の浅葱(あさぎ 浅緑色)姿で宮中にお帰りになるのを、大宮があきれたことだと不満に思っていらっしゃるのももっともで、気の毒なことである。
「右大将や左衛門督(さえもんのかみ)の子たちを、じぶんよりは身分が低いと見くびっていたのに、みんなそれぞれに位があがって、一人前になっていくのに、じぶんだけが六位の浅葱姿ではとても辛い」
六位の浅葱の色がおもしろくないので、若君はこれまで参内もしないで つまらなそうにしていらっしゃったが、五節だからということで、直衣など違う色を着ることを許されて参内なさる。 |
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[少女] |
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三澤憲治訳『真訳 源氏物語』から抜粋 |
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