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宮城野萩という名前は、今の宮城県仙台市東部の平野に生えていて、萩の中でも1番美しいことからつけられたようだ。
ミヤギノハギは、日本中部から東北地方に野生し、一名ナツハギ(夏萩)ともいう。花が大型で紅紫色であることと、葉の先端が少し尖っていることから、ほかのハギと区別できる。 |
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宮城野の 露吹きむすぶ 風の音に 小萩がもとを 思ひこそやれ
(宮中の涙をそそる風の音に 若宮のことが偲ばれる) |
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[桐壺] |
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しめ結ひし 小萩がうへも まよはぬに いかなる露に うつる下葉ぞ
(注連〈しめ〉を結って囲いをした小萩は少しも乱れていないのに どんな露が置いて色変りしたのでしょう)
と言うと、少将は気の毒に思って、
「宮城野の 小萩がもとと 知らませば 露も心も わかずぞあらまし
(宮城野の小萩〔八の宮の姫君〕と知っていたなら ほかへ心を移しはしなかったでしょう)
ぜひ直接お会いして弁解させてほしいです」
と返事をした。 |
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[東屋] |
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三澤憲治訳『真訳 源氏物語』から抜粋 |
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高円の 野辺の秋萩 いたづらに 咲きか散るらむ 見る人なしに
(高円の 野辺の秋萩は 虚しく 咲いては散っていることだろうか 見る人もいな いので)
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笠金村(巻二―二三一) |
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秋風の 末吹きなびく 萩の花 共にかざさず 相か別れむ
(秋風に 吹かれてなびく 萩の花を 一緒に髪に挿すことなく 別れていくのか) |
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大伴家持(巻二十―四五一五) |
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