M.A.C Garden top 春 Spring 夏 Summer 冬 Winter 外伝 Another story
名前
山栗(やまぐり)
別名
芝栗(しばぐり)
学名
Castanea crenatai
分類詳細
双子葉植物離弁花 落葉中高木
ブナ科
6〜7月
9〜10月
5〜20m
疲労回復 高血圧予防 老化防止 癌予防
 山栗は、柴栗(しばぐり)ともいい、古くは縄文時代から食用とされてきた山に自生していて、現在栽培されているさまざまな品種の原種となっている。
 果実は栽培されているものと比べるととても小さいが、味は滋味に満ちている。
 クリの名は、「くろみ(黒実)」が「くり」と呼ばれるようになったといわれる。
 常陸宮の女君(末摘花)だけは、妙に礼儀正しく、なにもしないではいられない昔気質なので、
〈どうしてこの準備を他人事として聞き流すことができようか〉  
 と思われて、作法どおりに用意なさった。殊勝な心がけである。青鈍色(あおにびいろ)の細長を一襲(ひとかさね)、落栗色(おちぐりいろ)とか、なんとかいう昔の人がもてはやした袷(あわせ)の袴(はかま)を一揃い、紫が白っぽくなっている霰模様(あられもよう)の小袿とを、立派な衣裳箱に入れて、上包みもきちんとして贈られた。
[行幸]
三澤憲治訳『真訳 源氏物語』から抜粋
瓜食めば 子ども思ほゆ 栗食めば まして偲はゆ いづくより  来りしものそ まなかひに もとなかかりて 安眠しなさぬ
(瓜を食べると 子どもたちが思い出される 栗を食べると、なおさら偲ばれる  どんな宿縁で生まれてきたのか 眼前に むやみにちらついて 眠らせないのは)
山上憶良(巻五―八〇二)
三栗の 那賀に向かへ る曝井の 絶えず通はむ そこに妻もが
(三栗の 那賀の 真向かいにある 曝井のように 絶えることなく通おう そこに 恋人がいたらいいのに)
読人しらず(巻九―一七四五)
松反り しひてあれやは 三栗の 中上り来ぬ 麻呂といふ奴
(ぼけてしまったのかしら 月の半ば過ぎまで わたしのところへ来ない 麻呂とい 奴は)
読人しらず(巻九―一七八三)
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