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名前
真弓(まゆみ)
別名
弓木(ゆみぎ) 山錦木(やまにしきぎ)
学名
Euonymus hamiltonianus
分類詳細
落葉小高木 ニシキギ科 雌雄異株
5〜6月
10月〜11月
3m
和紙 木工家具
 マユミの名は、古事記の昔から弓を作る材料にされてきたことに由来し、別名「弓木(ゆみぎ)」とも呼ばれる。
 幹が丈夫なことから幹の皮が和紙の材料になり、「檀紙(だんし)」と呼ばれる紙が作られ、おもに写経などに使用された。さらに木工家具の材料にもなる。
 『万葉集』では、弓は弦を引くことから、「弾く」へ「張る」「行く」などの枕詞として用いられている。
 マユミは雌雄異株で、雌株には雌花が咲いて実がなるが、雄株には雄花が咲くが実はならない。

 なお、マユミは紅葉するととても美しいので、「山錦木(やまにしきぎ)」とも呼ばれる。
 とても涼しそうな遣水(やりみず)のほとりに、地を這うように枝を広げている風情ある檀(まゆみ)の木の下に、松の割木を大げさにならない程度に積んであって、部屋から遠ざかった所で焚いているので、部屋のほうは、とても涼しく、ほどよい明るさの中での姫君の姿は見る甲斐がある。         
[篝火]
三澤憲治訳『真訳 源氏物語』から抜粋
み薦刈る信濃の真弓我が引かばうま人さびて否と言はむかも
(み薦刈る 信濃の弓を引くように わたしがあなたの気を引いたら 貴人ぶって いやと言われるだろうか)
久米禅師(巻二―九六)
み薦刈る信濃の真弓引かずして強作留わざを知るといはなくに
(み薦刈る 信濃の弓を引くように 引きもしないで 女を従えさせることので きる人はいないといいますよ)
 石川郎女(巻二―九七)
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