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天皇の食事を調理する役所である「内膳司(ないぜんし)」の和名は、「うちのかしわでのつかさ」であるが、その内膳司の料理人を「膳夫(かしわで)」と呼ぶのは、上古に、食器に木の葉、特に柏の葉を用いたからである。
カシワは、昔から食物を蒸すなど調理のときに使ったことから「炊ぐ葉」とも呼ばれた。
カシワは、雌雄同株で、クヌギやカシの仲間と同じように風の力をかりて受粉をする風媒花(ふうばいか)である。
柏餅に用いられるカシワの葉が、餅を包むのに適している理由としては、
(1)大きい。
(2)若い葉の表面には短毛が多く、餅がつきにくい。
などが考えられる。 |
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源氏の君は玉鬘のことが気になるので、たびたび出かけられてお世話していらっしゃる。一雨降った後の、とてもしっとりとした夕方、庭先の若楓や、柏木などが青々と茂っているのが、なんとなく気持ちよさそうな空を部屋の中からごらんになって、
「和シテ且清シ」
と口ずさまれると、すぐに姫君(玉鬘)の艶やかな匂うばかりの美しい姿を思い出されて、いつものようにこっそりと行かれる。 |
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[胡蝶] |
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三澤憲治訳『真訳 源氏物語』から抜粋 |
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印南野の 赤ら柏は 時はあれど 君を我が思ふ 時はさねなし
(印南野の 赤ら柏が色ずくのは 時期が決まっていますが わたしが大君を敬慕し ますのは 時の区別などまったくありません)
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安宿王(巻二十―四三〇一) |
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