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三澤憲治の演出日記
◇俳優歴13年、演出歴30年の広島で活動する演出家、三澤憲治の演出日記 三澤憲治プロフィール
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2011年4月26日(火)

 広島新名所発見!偉大なる山桜

 
去年からずっと待ち続けていた花の季節がやっと到来した。
 梅が咲いている頃は静謐なひとときを楽しめるが、桜が咲き出すと、それにつれてさまざまな彩の花が咲く。
 一色がふた色に、そして十色になって・・・
 というように、日一日とその色彩が変わり、植物たちの凄まじい生命力に驚嘆する。
 「源氏物語」に出るからというわけではないが、わたしは椿の中では藪椿が一番好きだ。品種改良された豪華絢爛たる椿はたくさんあるが、この藪椿のような可憐さはなく、清楚なあわれさもない。
 思えばこの藪椿には何度肩透かしを食わされたことか。
「三月だから一輪くらいは咲いているだろう」
 といって見ると、今年の異常な寒さの影響で固くつぼみを閉ざしたまま。
「今日もだめか」
 とそんな体験を何度もして、やっと五度目の対面で、花開いた藪椿を撮影することができた。

藪椿の動画はここをクリック!

 さて、この藪椿以上に深く思い入れをした花がある。
 「山桜」である。
 去年の春に撮り損ない、11月にその場所を見つけて、一年越しに今か今かと咲くのを待ち続けていたが、とうとう撮影することができた。
 しかも、冬の凌ぎも、つぼみも、一重も、八重も、満開も。
 「源氏物語」で光源氏は山桜を歌にしているが、
 やっと光源氏の歌に拮抗できる「山桜」と出会えた。
 わたしはこの一期一会に心を震わせ、
「撮影のチャンスは今日しかない」
 と雨があがるのを何時間も待ち続けて、雲間に浮かぶ生命の偉大さを撮った。
 だれがなんと言おうと、これは一篇のドラマになりえていると思っている。
 最後の写真のタイトルは言うまでもなく、光源氏、いや紫式部の歌だ。

宮人に 行きてかたらむ 山桜 風よりさきに 来ても見るべく
(大宮人に 帰って話そう、この美しい山桜を 風が吹き散らす前に 来て見るように)  

山桜の動画はここをクリック! 
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