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藪柑子を古くは山橘(やまたちばな)、藪橘(やぶたちばな)、赤玉の木(あかだまのき)と称した。漢名は紫金牛(しきんぎゅう)である。
山橘の名は、常緑の葉を持ち、赤く熟した実を下げる様子を橘の木になぞらえて名づけたものである。 |
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こまごまと正月だというのに忌み言葉を慎むことなく書いてあり、なんとなく愚痴っぽい気のきかない手紙なので、宮はくり返しくり返し、
〈おかしい〉とごらんになって、
「もうおっしゃってもいいでしょう。誰の手紙です」
とおっしゃると、中の君は、
「昔、あの山里にいた女房の娘が、わけがあって、この頃あちらにいると聞きました」
とおっしゃるので、宮は普通に奉公している女房とは思えない書きぶりだとおわかりになり、
「恥ずかしい恐ろしい」
と書いてあるので、
〈あの時の女だ〉
と気づかれた。卯槌は趣があり、暇を持て余している人の細工と見える。二股になっている松の枝に、作り物の山橘の実が刺し通してあり、その枝に、
まだ古りぬ ものにはあれど 君がため 深き心に まつと知らなん
(まだ古木の松ではありませんが 若君が千代にお栄えになるのを心からお待ちしています) |
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[浮舟] |
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三澤憲治訳『真訳 源氏物語』から抜粋 |
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この雪の 消残る時に いざ行かな 山橘の 実の照るも見む
(この雪の 消えてしまわないうちに さあ行こう 山橘の 実の輝くのを見よう)
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大伴家持(巻十九―四二二六) |
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消残りの 雪に合へ照る あしひきの 山橘を つとに摘み来な
(消え残る 雪と照り映えている あしひきの 山橘を 摘んでみやげにしよう) |
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大伴家持(巻二十―四四七一) |
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