小道具は舞台の上に存在するやいなや、その本質は現実の小道具ではない。
それは舞台の上の小道具であり、物語帯域を基盤とした小道具なのだ。
芝居の小道具作りは、時間がかかるが面白い。
せっせと作り上げた小道具を舞台にはじめてのせた時の幻想の輝きは、ことのほか美しく、一瞬の至福の時だ。